ワーキングプアが増える4つの理由

ワーキングプアが増える理由について、東洋経済に記事が載っていたのでメモ。

労働を尊ぶ倫理観の強い先進国でなぜかくも"ワーキングプア"が増え続けるのか。私は大きく分けて4つの理由があると考えている。
1つには製造業の海外移転だ。製造業は、就職当初の賃金こそ低いが、年齢に応じてそれなりの昇給が見込める業種だった。
(中略)
第2の理由は、職業学校の衰退だ。(中略)技術革新の激しい今こそ職業学校のニーズは高いが、まもとな企業に就職していなければその機会もないのが実情だ。
第3は税金システムの問題がある。(アメリカの例であって、あまり日本には当てはまらないと思われるので略)
最後に、これが最も深刻な問題だが、貧困層に広がる"諦め"の意識だ。多くの人が自分の存在を軽視し、心理的な麻痺状態に陥ってしまっている。

説明の後に貧困問題の解決を試みるアメリカの例がのっているが、こちらも日本とはあまり関係がなさそうなので、省略。


考えかたの前提として、高技能者と低技能者の二種類があるということ。そして、高技能者は給料が高く、低技能者は給料が低い。
社会人として働き出した時点で、高技能者と低技能者に分けられる(高技能者も低技能者も実践経験がないので、あくまで予備軍)。ともに働いている限り新社会人としての給料より落ちることはない。(あくまで前提条件。会社がつぶれたりクビになったりと言ったイレギュラーは除く。)
高技能者はそれなりの給料でスタートするからそのままでも何とかなるし、基本的に会社勤めなので昇給する。一方、低技能者は製造業の移転および職業学校の衰退の結果、会社勤めの形態ができなくなった。派遣やアルバイトといった昇給がない(もしくは昇給幅が少ない)労働形態となってしまった。この場合、給料は高くはない。初任給(アルバイトや派遣の場合はこの言い方は適切ではないかもしれない。)と言うのは大半の場合、暮らすことができる程度であって、贅沢や不足の時のために貯金できる給料はもらえない。(2年目からは税金が高くなるので、昇給がないとさらに厳しくなる。)
このように考えていくとワーキングプアになるかどうかと言うことは新入社員として勤めるときにどのような会社でどのような仕事をするかで大きくきまってしまうという事かもしれない。
そして、ワーキングプアになってしまったら、全力でそこから逃げ出すことを考えるべきである。[自分はこんなもの]という諦めがワーキングプアから抜け出すために最も阻害する要因である。と言うことなのだろう。